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ラマン分光のための自動フォーカストラッキング

荒い面や凹凸のある面を持つサンプルでもフォーカスを自動で維持するテクノロジーが LiveTrack™ です。ミリメートルレベルで高さが異なる面に対しても、サブミクロンレベルでフォーカスを維持します。LiveTrack によって、レニショーラマンマイクロスコープは光学式の表面形状測定装置のように動作します。

平坦でない表面のラマン分光

LiveTrack はサンプル準備にかかる時間の短縮に貢献します。鉱物の断面や錠剤を前処理する必要がありません。大きな半導体ウェハわずかにゆがんでいたり反ったりしていても簡単にラマン分析を行えます。

LiveTrack は非常に高い感度が求められるラマン測定で重要な役割を担います。例えばナノ粒子や薄膜などのサンプルです。LiveTrack によって、開口数の大きい対物レンズでもデータ収集処理中を通じてフォーカスを維持できるため、サンプル表面から強いラマン信号を確実に取得できます。また、フォーカスを維持できることで、ラマンイメージの空間分解能も高くなります。

サンプルステージの高さは、フィードバックを基に途切れなく調整されるため、サンプルにフォーカスを合わせた後、クリックして LiveTrack を有効にするだけでプリスキャンなど他の作業や処理は必要ありません。

平坦でないサンプルの顕微鏡検査時でも、LiveTrack を使うことでフォーカスを手作業で合わせ直す必要はありません。また WiRE™ を使って、フォーカスの合ったイメージをつなぎあわせて動画に落とし込むこともできます。

形態的ラマンイメージングのメリット

LiveTrack は、レニショーが誇る他の高速ラマンイメージングテクノロジーと組み合わせて使用することができます。WiRE™ でラマンイメージをサンプル表面の 3D ビューに重ね合わせることができ、できあがった 3D ラマンイメージから、各形状と化学特性および構造情報の対応を把握できます。また、X 平面と Y 平面のサンプル断面を抽出して、寸法を明確にすることもできます。

イメージギャラリ

  • LiveTrack silicon wafer
  • LiveTrack screwdriver bit
  • 虎目石
  • Fresnel lens
  • Virsa LiveTrack Image of Graphene Carbon Grown on a Copper Substrate
  • Raman images of rat mandible
  • pharmaceutical 3D with API

加熱/冷却中のラマン分析

ラマン分光では、温度や湿度といった条件が変化している間でも in-situ 測定することができます。サンプルの表面が環境の変化に合わせて動いたとしても LiveTrack ならフォーカスの維持が可能です。レニショーラマンシステムは、温度制御ステージ内のサンプルの分析を継続できるため、相転移やアニーリング中に起こる化学変化や構造変化の研究に便利です。

ポリマーの相変化

融解および冷却中の高密度ポリエチレン (HDPE) 上のフォーカスを LiveTrack™ が維持。HDPE ペレットをるつぼに入れて 200℃まで加熱後、1 分につき 30℃ずつ室温になるまで冷却。ラマンスペクトルと Z 位置データを記録。

環境セル

自動ラマン測定におけるフォーカス維持

レニショーの全自動ラマン装置で極めて重要な役割を果たしているのが LiveTrack です。LiveTrack を有効にしておけば、複数のサンプルの分析時でもフォーカスが維持されます。
LiveTrack は inVia™ コンフォーカルラマンマイクロスコープVirsa™ ファイバーラマン装置RA802 製薬用分析装置RA816 生物学用分析装置に搭載されています。

表面形態と化学の相関

アンモナイトの構造と化学特性の把握。

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複雑な表面のラマンイメージング

フォーカスを維持することで、常に上質なラマンデータを取得できます。そのカギを握るのが LiveTrack です。

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