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工具計測および工具折損検出製品

レニショーの工具計測および工具折損検出システムは、正確かつ効率的な CNC 加工の実現に貢献するシステムです。接触式、非接触式の各システムについて紹介します。

工具折損検出システムは、機械内の工具が損傷しているか、問題ないかを判定するシステムです。オンマシンツールセッターも折損工具の検出を自動で行うことができるシステムですが、さらに工具形状を計測し、コントローラの工具オフセットを更新することもできます。工具の誤差を検出し、修正することで、パーツ品質の向上、スクラップコストの削減、加工プロセスの信頼度の確保、といった効果が見込めます。

また、機内で工具を自動計測できれば、オペレータが工具の手動計測に時間を費やす必要がなくなり、ヒューマンエラーのリスクも減ります。自動工具計測により、オペレータが他の作業に時間を割けるようになります。

レニショーのオンマシンツールセッターおよび工具折損検出システムは、幅広いタイプの CNC 機械とシームレスにご利用いただけます。製造能力の向上や競争力の強化のために、ご活用をご検討ください。

NC4+ Blue Gen 2

レニショーのレーザー式ツールセッターは、工具計測、折損検出、振れのモニタリング、輪郭の検査を、工具を損傷させることなく実施できます。

レーザー式ツールセッター

MTP RTS 工具折損検出システム

レニショーの接触式ツールセッターについて、紹介いたします。各種通信方式でご用意しております。

接触式ツールセッター

旋盤上の HPMA

工具/ワーク計測用に高精度アームをご用意しております。

工具計測用アーム

TRS2

高速で工具折損検出を行えるレーザーシステムです。サイクルタイムが重要な場面で理想的です。

工具折損検出システム

工具計測、工具折損検出とは?

工具計測および工具折損検出は、工具計測システムの主要機能です。工具計測は、CNC 機械の切削工具の寸法と状態を計測する作業です。工具を適切に配置しなければ、加工プロセスで最適なパフォーマンスと品質を確保することはできません。

工具折損検出は、工具が損傷していないかを検出する作業です。損傷した工具で加工を続けてしまうと、ワークがスクラップになってしまいます。工具は簡単に損傷してしまうため (小径工具は特に)、頻繁な工具折損検出を行うことを推奨します。

工具誤差の主な原因は?

工具誤差をそのまま放置すると、最終成果物の品質に重大な影響が出るおそれがあります。誤差の原因としては以下が挙げられます。

機械上の TS27R

工具の摩耗: 切削工具はワークとの接触によって、徐々に摩耗していきます。摩耗するにつれて、寸法が変化し、加工精度に影響します。

工具データの入力ミス: 工具長、直径、半径 (radius-ended tool 使用時) が正確でないと正確な加工はできません。工具を機外の計測機器で計測すると、手入力によるミスが発生しえます。

工具の不良または欠損: 工具は加工中に損傷することがあります。損傷すると、加工ミスの原因になります。切れ刃が欠けていたり、工具に切り粉がついていたりすると、表面の仕上げ精度に問題が出るおそれがあります。

誤工具のロード: 似たような工具のごくわずかな違いを見極めるのは簡単ではありません。例えば工具先端の半径を目で見て判断するのは困難です。オペレータが工具を見間違えて勘違いすると、工具が誤ったポケットにロードされてしまいます。

工具の取付けミス: 主軸と工具ホルダの間にごみが挟まっていたり、工具の保持が不適切だったりすると、工具が振れて問題になります。結果、加工精度が悪くなります。

ヒューマンエラー: 手作業で機内工具計測を行うと、作業者のスキルに左右され、同じ結果を必ずしも得られないことがあります。作業者のスキルは一律ではないため、工具計測の精度をコントロールするのは簡単ではありません。

熱伸縮: 機械または工具は熱を帯びると膨張し、冷たくなると収縮します。機械が熱的に安定していない場合や工具にかけるクーラントが十分でない場合、大きさの変化によって加工誤差が生じます。そして加工後の完成品の精度も悪化します。

機械の運転コストを基にした詳細なコスト分析をした結果、初年度で 15 万ユーロ以上のコスト削減となることがわかっています。その理由としては、工具のチェックという加工に直接充てられなかった時間のほとんどを今度は、実際のコンポーネントの加工時間に充てられるようになったからです。TRS2 数台の導入に費やした初期投資を、わずか 5 か月で回収することができました。

SAME DEUTZ-FAHR 社 (イタリア)

オンマシンツールセッターを使用するメリット

オンマシンツールセッターは、機外計測機にはない、以下のようなメリットがあります。

リアルタイム摩耗補正: 工具長と工具径の計測は切削を始める直前に機内で行います。計測後、コントローラ内の工具寸法を自動調整するため、加工精度が上がります。

サイクル中に工具折損を検出: 加工中に工具が損傷すると、レニショーのツールセッターでその損傷を検知できます。切れ刃の微小な欠けでも検知できるレーザーツールセッターもご用意しております。折損工具での加工を回避できればワークの品質が上がり、機械そのものが損傷するリスクも抑えられます。

意思決定: 工具の状態に応じた挙動を機械にプログラムすることができます。工具が折損していたり、摩耗したりしている場合には、アラームを出力させたり、無人運転中には予備工具に交換させたりといったことができます。

省スペース: 機内工具計測なら機外計測機が不要なため、貴重な現場スペースを節約できます。

熱膨張の相殺: 加工環境である機内であれば、切削時と同じ環境、同じ寸法で工具を計測できるため、加工精度を確保できます。機外計測機では、温度が機械とは異なる可能性があります。工具が熱で伸縮し、工具計測が不正確になり、結果としてパーツの加工精度が悪くなります。

セットアップ時間の短縮: 機内で工具長と径を計測するため、工具番号やオフセットを手入力する必要がありません。オペレータが工具をセットする時間が省け、生産性が上がります。

ヒューマンエラーのリスク低減: コントローラに工具番号やオフセットを入力する必要がないため、値や小数点位置の誤入力のリスクが減ります。

ワークフローの簡素化: オンマシン計測なら、機外計測機と機械間で工具を往復させる必要がありません。持ち運びの手間がなくなってワークフローがシンプルになり、作業効率が上がります。

NC4+ Blue 非接触式工具計測システム

補足資料

 

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