ダイヤモンドコートスタイラス
過酷な環境でのスキャニング測定でハイパフォーマンスを発揮する OPTiMUM™ ダイヤモンドコートスタイラス。長寿命、再キャリブレーション回数の低減、検査によるダウンタイムの低減といったメリットを期待できる製品です。
OPTiMUM ダイヤモンドコートスタイラスが採用される理由
OPTiMUM ダイヤモンドコートスタイラスは、激しい摩耗リスクにさらされる計測向けに特別に開発したスタイラスです。
先端球にはダイヤモンドコーティングを施しており、真円度が劣化せず、また研摩剤を含んだ素材や柔らかい合金をスキャニングしても凝着が発生しません。
長寿命、再キャリブレーション回数の低減、検査によるダウンタイムの低減といったメリットを期待できます。
OPTiMUM ダイヤモンドコートスタイラスのデモ動画
OPTiMUM ダイヤモンドコートスタイラス導入のメリット
検査における課題は、その解決の鍵を握っているのがスタイラスであるという場合がほとんどです。計測したい箇所に届くかどうか、計測回数そしてプローブのパフォーマンスは、すべて使用するスタイラスに左右されます。
ダイヤモンドコーティングを施した先端球は、真円度が劣化せず、また研摩剤を含んだ素材や柔らかい合金をスキャニングしても凝着が発生しません。長寿命、再キャリブレーション回数の低減、検査によるダウンタイムの低減といったメリットを期待できます。
多種多様なスタイラスをご用意しています。詳細については、精密計測用高精度スタイラスをご覧ください。
摩耗に対する高い耐性
硬い面やざらざらした面をスキャニングすると、摩損が生じることがあります。
先端球の材質がルビーだと、ワーク表面から付着した残った微粒子によって、先端球とワーク表面に細かな傷がつくことがあります。
OPTiMUM ダイヤモンドコートスタイラスなら、摩耗に対して極めて高い耐性を有しており、ざらざらした面をスキャニングしても問題は生じません。
凝着ゼロ
アルミニウムなど、柔らかい面をスキャニングすると、スタイラス球に材料が凝着していきます。
ルビー球でアルミニウムをスキャニングすると、物質が反応し合い、柔らかい面から硬い面へと移っていきます。つまり、アルミニウムがルビー球の表面に凝着して球の形状が変化してしまい、スタイラスを頻繁に交換する必要が生じてきます。
ですが OPTiMUM ダイヤモンドコートスタイラスなら先端球に凝着は発生しません。生じたとしてもごくわずかで、簡単にふき取ることができます。
材料テスト関連の課題についてのレニショーの知見
スタイラス球には多くの種類の材料が使用されますが、スキャニングにはどの材料が最適でしょうか。
レニショーでは、スキャニング計測では適切なスタイラスを使用することが極めて重要であると考えており、材料テストを重要視しています。
当社では、問題を生じやすいとしてよく知られる材料に対して、テストを日々繰り返しています。スキャニング計測にお困りであれば、当社のエキスパートがお手伝いいたします。
チタンをスキャニングする際の凝着や摩耗にお困りですか。
当社で実施した、標準的な旋削仕上げの Ti64 チタン合金へのスキャニングテストについて紹介します。
実施したテストでは、ルビー球、窒化珪素球そして OPTiMUM ダイヤモンドコートスタイラスを使用し、5000m をスキャニングしました。スキャニングは 1 点のみを接触させて行い、50m ごとに Z ポイントを計測して凝着や摩耗が生じていないか確認しました。
テストの結果、ルビー球と OPTiMUM ダイヤモンドコートスタイラスは、三次元測定機の想定パフォーマンス仕様を満たすパフォーマンスを見せました。一方、窒化珪素球は、テスト開始直後から若干の摩耗が見られ、テストを通じてその摩耗が大きくなっていきました。
このテスト条件では、スキャニング計測には、ルビー球と OPTiMUM ダイヤモンドコートスタイラスが推奨されます。
アノダイズ処理を施したアルミニウムのスキャニング
押出し成形し、AA15 アノダイズ処理を施した 6082 アルミニウム合金のスキャニングテストについて、ここでは紹介します。
実施したテストでは、ルビー球、窒化珪素球そして OPTiMUM ダイヤモンドコートスタイラスを使用し、5000m をスキャニングしました。スキャニングは 1 点のみを接触させて行い、50m ごとに Z ポイントを計測して凝着や摩耗が生じていないか確認しました。
いずれの先端球も良好な結果を示しました。窒化珪素球にはわずかな摩耗が見られましたが、三次元測定機の想定パフォーマンス仕様を満たせる範囲内でした。
このテスト条件のスキャニング計測には、ルビー球、窒化珪素球、OPTiMUM ダイヤモンドコートスタイラスが推奨されます。
6082-T6 アルミニウムの凝着
6082-T6 アルミニウムに対してのスキャニングテストを紹介します。
実施したテストでは、ルビー球、窒化珪素球そして OPTiMUM ダイヤモンドコートスタイラスを使用し、15000m をスキャニングしました。スキャニングは 1 点のみを接触させて行い、50m ごとに Z ポイントを計測して凝着や摩耗が生じていないか確認しました。
テストの結果、OPTiMUM ダイヤモンドコートスタイラスが優れたパフォーマンスを発揮し、精度が低下せず、凝着も見られませんでした。
このテスト条件のスキャニング計測には、OPTiMUM ダイヤモンドコートスタイラスが推奨されます。
カスタム設計
ダイヤモンドコートスタイラスは、ねじサイズや軸材質についてオーダーメイド対応をしております。また、球サイズとしては、1mm~8mm をご用意しています。
OPTiMUM ダイヤモンドコートスタイラスは、レニショーで設計および内製するため、短いリードタイム、高い品質基準で提供できます。
REVO® RSP2 スキャニングプローブ用に製造する OPTiMUM ダイヤモンドコートスタイラスについては、共振制御用の REVO システムパラメータが有効になるよう、当社にて全数テストを実施しております。
ホワイトペーパー: OPTiMUM ダイヤモンドコートスタイラス
本ホワイトペーパーでは、OPTiMUM ダイヤモンドコートスタイラスと業界標準のルビースタイラスについて比較し、極端なスキャニング条件での摩耗の差を考察しております。
セールスチームに問合せ
詳細については、最寄りのレニショーオフィスまでお問い合わせください。