ダイヤモンドコートスタイラス
OPTiMUM™ ダイヤモンドコートスタイラス
過酷な環境でもハイパフォーマンスなスキャニング。長寿命、再キャリブレーション回数の低減、検査によるダウンタイムの低減といったメリットを期待できる製品です。
精密測定のための最高のソリューション
地球上で最も硬い物質として知られているダイヤモンド。精密測定のためのスタイラスとして最高峰に位置するのが、そのダイヤモンドを利用した OPTiMUM ダイヤモンドコートスタイラスです。非常に優れた摩耗耐性、凝着ゼロ、そしてどんな厳格な測定ニーズにも応える柔軟性といった特長を有しています。
ダイヤモンドコートスタイラスは、摩耗しやすいスキャニング測定を念頭に開発したスタイラスです。スタイラスの先端球の材質として、ルビー、窒化珪素そしてジルコニアが一般に使用されており、通常の用途ではそれらは十分に機能します。しかしながら近年、技術の進歩に伴い、新しく、そしてより硬い材料で作られたワークが増えています。そういったワークでも、摩耗を懸念することなくスキャニング測定を行えるのが OPTiMUM ダイヤモンドコートスタイラスです。
OPTiMUM ダイヤモンドコートスタイラスのデモ動画
ダイヤモンドコートスタイラスが選ばれる理由
OPTiMUM ダイヤモンドコートスタイラスは、摩耗や凝着の兆候が見られてしまうようなスキャニング測定に理想的な製品です。
REVO® システムのハイパフォーマンスなスキャニング能力を引き出すために、標準的な RSP2 プローブ対応スタイラスを各種開発してきました。
また他にも、スキャニング測定用に M2、M3 および M5 スタイラスも幅広く設計、製造しています。
それらから得たノウハウや知見から、以下のような場面のスキャニング測定では、他の材質よりもダイヤモンドコートスタイラスのほうがパフォーマンスが優れることがわかっています。
自動車
ボアの内側への金属噴射: 自動車業界では、溶解金属を噴射してシリンダライナを成形する手法がよく使われており、精密測定が求められます。ただ、非常に摩耗しやすく、ルビーでは 36km しか測定できません。ですがダイヤモンドコートスタイラスなら 200km 以上測定できます。
航空機
航空機の大型コンポーネント: 航空機の分野では、ダイヤモンドコートスタイラスはルビーよりも耐久性に優れ、長寿命を期待できることから、大型エンジンコンポーネントのスキャニング測定に好まれています。
医療
医療用チタンインプラント: ルビーをはじめとする従来的なスタイラス球では、スキャニング中に凝着が起きてしまうことがわかっています。このリスクをダイヤモンドコートスタイラスなら大幅に下げることができます。
工業用セラミック
炭化ケイ素などのセラミックには多くの利点があり、極めて高い耐久性を誇ります。これらの材質のスキャニング測定において、ダイヤモンドコートスタイラスのほうがルビースタイラスよりもはるかに長い期間にわたって使用できます。
OPTiMUM ダイヤモンドコートスタイラスのメリット
スタイラスは測定を大きく左右する存在です。測定したい箇所に届くかどうか、測定回数そしてプローブのパフォーマンスなどがスタイラスで大きく変わります。
レニショーのダイヤモンドコートスタイラスの大きな特徴のひとつが、研摩剤を含んだ素材や柔らかい合金をスキャニングしても凝着が発生せず、真円度を保てる点です。スタイラスの寿命が延びるだけでなく、キャリブレーションの回数や測定のダウンタイムの低減といったメリットも期待できます。
あらゆる場面に対応できるスタイラス
安心して作業に取りかかるには、タスクに最適なスタイラスを常に用意する必要があります。ワークの素材によっては一般的な材質のスタイラス球は使用できません。例えば、アルミニウムの種類によってはスキャニングすることでスタイラス球に凝着してしまい、測定結果に影響が出てしまいます。
ダイヤモンドコートスタイラスは、硬くて研磨性のあるセラミックから柔らかいアルミニウム合金まで、多種多様の素材のワークに対して従来のスタイラスと同様の高いパフォーマンスを発揮します。高い耐久性とあらゆる測定に対応できる柔軟性を有するダイヤモンドコートスタイラスの採用を、ぜひご検討ください。
多種多様なスタイラスをご用意しています。詳細については、精密測定用高精度スタイラスをご覧ください。



摩耗に対する高い耐性
粗い面やざらざらした面をスキャニングすると、スタイラス球が摩損し、スタイラス球とワークの両方が損傷してしまうことがあります。
この問題に対して有効なのが OPTiMUM ダイヤモンドコートスタイラスです。高い耐久性を誇るため、粗い面やざらざらした面をスキャニングしても劣化することがありません。
凝着ゼロ
アルミニウムなど、柔らかい面をスキャニングすると、スタイラス球に材料が凝着していきます。
ルビー球でアルミニウムをスキャニングすると、物質が反応し合い、柔らかい面から硬い面へと移っていきます。つまり、アルミニウムがルビー球の表面に凝着して球の形状が変化してしまい、スタイラスを頻繁に交換する必要が生じてきます。
ですが OPTiMUM ダイヤモンドコートスタイラスなら先端球に凝着は発生しません。生じたとしてもごくわずかで、簡単にふき取ることができます。



長期的な費用対効果
スタイラスを選定する際、購入にかかる費用以外も検討したほうがよいでしょう。例えばスタイラスの寿命、関連する人件費、三次元測定機のダウンタイムでかかる費用などすべてが総所有コストに関わってきます。ダイヤモンドコートスタイラスなら、人の手の介入量が減り、1 本あたりを使用できる期間も長くなるため、長い目で見るとコストの節約につながります。ルビー球のスタイラスを頻繁に買い直すほうがコストが高くなってしまうケースもあります。
ダイヤモンドコートスタイラス導入によるコストの試算例 (硬いワークをスキャニングする場合)
ある事例では、硬い素材からできたワークを頻繁にスキャニングすると、ルビー球はわずか 1 か月で摩耗し始めてしまい、測定結果が悪化していきました。対してダイヤモンドコートスタイラスなら、同じ条件でも 1 年間パフォーマンスが落ちることがありませんでした。
ルビー | ダイヤモンド | |
スタイラスの費用 | £50 | £430 |
スタイラスの寿命 (月) | 1 | 12 |
人件費と三次元測定機のコスト (1 時間あたり) | £80 | £80 |
交換およびキャリブレーションにかかる時間 (分) | 15 | 15 |
12 か月での総コスト | £840 | £450 |
技術資料
その他の資料
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