ISO 10791-6 への QC20 ボールバーの使用
ISO 10791-6 に QC20 ボールバーを使用して 4/5 軸機の動的性能を評価
ISO 10791-6 とは
ISO 10791–6 は、4 軸機および 5 軸機 (特に直線 3 軸と回転軸 1 軸また 2 軸の機械) の運動学的精度の検証を目的にした規格です。
直線軸 3 軸と回転軸 1 軸または 2 軸を同時に動かすことで、直線と円形のパスの輪郭運動精度を正確に評価します。
機械を補正するためのデータを求めるのではなく、機械の性能を評価することに主眼を置いた規格です。
詳細については、ISO 10791-6 と以下のアプリケーションノートを参照してください
試験に必要な機器
QC20 ボールバー
ISO 10791-6 に定義されたほとんどの試験は、QC20 ボールバーを使用して行うことができます。工作機械は、複数軸の移動中に、工具の先端とワークの間隔を一定に維持しようとします。QC20 ボールバーは、多軸の工具パスに従いながら工具先端とワークの間隔の偏差を測定することで、輪郭作成性能を測定します。
Ballbar Trace ソフトウェア
ISO 10791-6 では、偏差の最大値と最小値をレポートする必要があり、そのレポートは Ballbar Trace でデータを取得することで簡単に生成できます。
Ballbar Trace を使用して取得したデータは、XCal-View (バージョン 2.3 以降) を使用して解析を行い、ISO 10791-6 形式のレポートを作成できます。
ボールバースピンドルセンタリングデバイス
ISO 10791-6 に準拠した試験を実施するには、試験の前にボールバーのツールカップを主軸に対して中心に配置することが重要です。ISO 10791-6 では、中心性に関する値が指定されていませんが、試験のセットアップ上の誤差をなくすためにはツールカップを主軸中心線に配置する必要があります。
ツールカップを主軸の中心線に配置するのを補助するデバイスが、ボールバースピンドルセンタリングデバイスです。
シャンクとアダプタ
レニショー OMP40 プローブで使用できるテーパーシャンクまたはパラレルシャンク。または、OMP60 テーパーシャンクを OMP40 シャンクアダプタと組み合わせて、ツールカップの先端を主軸中心線に配置するようにしても問題ありません。
シャンクをアダプタについては、以下のデータシートをご覧ください。
XCal-View 解析ソフトウェア
Ballbar Trace で取得したデータを XCal-View (バージョン 2.3 以降) で解析します。
XCal-View からは、ISO 10791-6 など機械性能検査に関わる各種国際規格に準拠したレポートを生成できます。
パートプログラム
ISO 10791-6 準拠の試験を実施するには、専用のパートプログラムを作成する必要があります。現行の Ballbar Trace ではパートプログラムを作成できません。
以下からマクロベースプログラムをダウンロードし、テスト対象の機械に合わせて変更してください。
Ballbar Trace の役割
Ballbar Trace は QC20 ボールバーで時間ベースのデータ取得を行うためのソフトウェアです。5 軸機の検証に使用します。
ISO 10791-6 に対応しており、振動や工作機械のドリフトの静的モニタリングにも有効です。
データ分析機能を強化
Ballbar Trace で取得したデータは XCal-View ソフトウェア (バージョン 2.3 以降) で解析します。また、ISO 10791-6 など機械性能検査に関わる各種国際規格に準拠したレポートを生成できます。
セールスチームに問合せ
詳細については、最寄りのレニショーオフィスまでお問い合わせください。