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高速ラマン/PL イメージング

ラマンイメージングを行ってサンプル内の化学物質の 2D/3D 分布を明らかにすることで、サンプルの化学組成を詳細に把握することができます。たいていのサンプルは均質でなく、完全に理解するためには、各構成物のサイズと分布を把握する必要があります。また、結晶化度や応力状態、層の数といった材料内の構造的な差異を把握する必要もあるかもしれません。

短時間で効率的なラマンイメージング

StreamHR™ と StreamLine™ は短時間でラマンイメージングや PL イメージングを行ってサンプルを分析するためのイメージングテクノロジーです。最高速度 1,500 スペクトル/秒でデータを取得し、ラマンイメージを短時間で生成します。どちらも、サンプルに励起レーザーを走査しながら CCD 検出器からスペクトルデータをストリーミングすることで時間短縮しています。

レニショーのイメージング手法では、マイクロスコープの視野よりも大きな領域でも分析が可能です。MS30 高速エンコーダ式ステージ搭載のシステムの分析可能な最大サンプルサイズは 112mm×76mm で、これよりも大きなサンプルを扱いたい場合には、inVia をフリースペースマイクロスコープとして構成することができます。

SteamHR™/Streamline™ イメージングテクノロジー:
•ラマンイメージングまたはフォトルミネセンス (PL) イメージング
• スペクトルデータ連続取得で時間短縮
• MS30 ステージ搭載時の最大サンプルサイズ 112mm×76mm
• LiveTrack™ フォーカストラッキングテクノロジーで凹凸のあるサンプルにも対応
• バッチ測定で複数のラマンイメージや PL イメージを生成

StreamHR と StreamLine のどちらも、LiveTrack™ フォーカストラッキングテクノロジーによって、平坦ではないサンプルに対しても常時フォーカスを自動で維持することができます。また、バッチ測定により、複数位置のラマンイメージングを自動化することもできます。

StreamHR™: 高解像度ラマンイメージング

1µm より小さい領域を分析しようと思うと、高い空間分解能が必要です。StreamHR は最小 50nm のステップサイズで回折限界レーザースポットを駆使してサンプルをスキャニングするため、1D データ、2D イメージ、3D イメージとして、極めて詳細な化学情報や構造情報を取得できます。

StreamHRTM を使ったデータ収集

StreamHRTM を使ったデータ収集。サンプルがレーザーの下を移動しながら、CCD 検出器がスペクトルデータを取得します。ピクセル間の最小ステップサイズは 50nm です。

StreamLine™: 高速かつ非破壊的ラマンイメージング

StreamLine は、大きな領域からケミカルイメージを高速で作成するテクノロジーです。レーザーをスポットではなく線状に照射することで、レーザーに起因するサンプルへのダメージを防ぎ、線全体からまとめてデータを取得します。

StreamLine では、検出器の信号の動きに合わせて線状のレーザーをサンプルに照射します。サンプルの各イメージングポイントは、レーザーライン上を一度通過し、通過するとき、検出器は信号を積算した後、読み取ります。約 1µm の XY 空間分解能で大きなケミカルイメージを短時間で作成できる手法です。


イメージギャラリ

Rapide モードでラマンイメージングをより速く

StreamHR や StreamLine を Rapide モードで使うと、作業時間をさらに短縮できます。Rapide モードはサンプルステージと CCD 検出器の読取りをまったく同じ速度で同期させるモードです (特許取得済み)。

Rapide モードの StreamHR™ なら、1,000 スペクトル/秒より速い速度で高解像度のラマンイメージを収集できます。また、1 点からデータを取得し続けることもできます。ミリ秒以下で起こる化学反応などの観察に便利です。

StreamLine™ Rapide の最高データ収集速度は 1,500 スペクトル/秒で、大きな領域を高速でラマンイメージングする際にうってつけです。

StreamHR™ Rapide と StreamLine™ は inVia™ コンフォーカルラマンマイクロスコープでご利用いただけます。


ラマンイメージの概要

ラマンイメージの概要について、ラマンイメージングの基礎と一緒にご覧ください。

詳細について

FAQ

1. ラマンイメージングとラマンマッピングの違いはなんですか。同じものですか。
以前は、「ラマンマッピング」は、サンプルからラマンスペクトルを収集するプロセスを指していました。収集したデータを処理してラマンイメージを作成します。
現在は、ラマンイメージングとラマンマッピングもどちらも同じ意味で使われています。

2. StreamLine でスペクトルを収集するときは、なぜビニングを使用したほうがよいのでしょうか。
StreamLine は、最小 1µm のドメイン (または粒子) の高速ケミカルイメージングに最適なテクノロジーです。空間分解能が高くなくても問題ない場合は、S/N 比を強化し、ビニングでデータ収集速度を高めても問題ありません。ビニングを使用すると、CCD 検出器の特定列から空間データを追加で取得するため、露光時間とトータルのデータ収集時間が大幅に短くなります (詳細については、高速ラマンイメージングについてのプロダクトノートをご覧ください)。

3. StreamLine に対する Slalom モードのメリットは何でしょうか。
アンダーサンプリングの問題を解決できます。レーザースポットまたはラインの幅よりも大きなステップ (ピクセル) でサンプリングすると、ステップサイズよりも小さな粒子が検出されないおそれがあります。
Slalom モードなら、レーザーラインがジグザグに動いて対象領域全体からデータを収集するため、大きなウェハ上の単層グラフフェン、半導体の欠陥といった小さな粒子でも見逃すことがありません (詳細については、高速ラマンイメージングについてのプロダクトノートをご覧ください)。

レニショーの革新技術の多くは、特許により保護されています。