「ゲージング時間と費用を 80% 削減し、21度の範囲でも高精度を維持できます。」
測定時間を大幅に短縮しながら、各種のパーツを測定して直ちに合格/不合格を判断する柔軟性が得られます。
Kishan Auto parts Pvt. Ltd.(インド、グジャラート、ラジコート)は、自動車、コンプレッサー、大型商用車、トラクター、船舶用機関、土木機械の大手メーカー向けにコネクティングロッドを供給する世界的なメーカーです。Kishan は最近レニショーの Equator フレキシブルゲージコンパレーターを購入し、導入直後からゲージング時間と費用の 80% 以上の削減に成功しました。
さらに、製造現場の温度が 21度以上で変動するにもかかわらず、Kishan の三次元測定機(CMM)上でキャリブレーションしたマスターパーツを使用する Equator 独自のコンパレーター方式により、測定パフォーマンスにも影響が及ぶことがありません。
製造現場に対応した万能ゲージ
Kishan Auto は現在 Equator を使用して各種のコネクティングロッドのゲージングを行っており、その応用範囲も毎日拡大しています。平均的なゲージング時間は、コネクティングロッド 1 本につき 55 秒で、以前の方法に比べて大幅に短縮されています。作業者は、多くの種類のパーツでも 1 台の Equator で対応することができ、1 回の操作ですべての形状のゲージングを行って、直ちに合格/不合格を判断することができるだけでなく、構成要素の寸法が出力されます。
Kishan は、日中の温度が 40度まで上昇し、夜間は 19度に下がるインドのグジャラート州ラジコートに位置するにもかかわらず、Equator システムで優れた繰り返し精度を確保しています。このためには、最低でも 3 時間ごと、または温度が大幅に変化したときにリマスタリングを行い、システムを「再リセット」することで、測定値から熱膨張の影響を排除し、コンポーネントの品質を保証できるようにしています。マスターパーツは、機械の近くに保持し、製造パーツと同じ熱条件にさらす必要があります。周囲温度が大幅に変化してパーツが公差外になった場合は、作業者がマスターパーツを測定してシステムをリセットし、環境条件が原因で「不合格」が出ないよう確認することができます。
トレーサビリティと機能拡張
Kishan の CMM 上でマスターパーツを「キャリブレーション」することで、トレーサブルな精度が得られ、品質を保証することができます。しかし、温度変化が激しいことから、社内の温度制御された部屋で CMM を使用する必要があります。Kishan では、製造環境の条件がどのように変化しても、Equator を使用することで認定済みの精度を確保しています。
この要件に関しては、Equator によりスキャン機能を備えた CMM を追加購入する必要性が排除されました。この点について、Kishan Auto の代表取締役、Shantibhai Changela 氏は、「Equator と CMM はお互いを完全に補っており、一方によってトレーサブルな認定済みの精度をが得られ、他方によって熱への対応能力と機能強化が得られます。」と説明しています。
「品質は当社にとって非常に重要で、100% の品質を達成すると共に、効率を向上して、それにより得られた経費削減を顧客に還元することを常に目指しています。Equator の導入により、このレベルアップが実現しました。」
Kishan Auto (インド)
Equator の使用前
Kishan Auto は、何年にも渡って直径、真円度、湾曲と歪みのチェックにエアゲージを使用しており、360 種類のコネクティングロッドのそれぞれに 3 ~ 4 種類のゲージを使用していました。ヘビーデューティ用の大型コネクティングロッドには、100% のサンプリングレートでゲージングを行う場合もあります。
Kishan の経験では、これらの硬質ゲージは通常 1 万回まで使用でき、その後で再加工する必要があります。各種のコネクティングロッドのそれぞれにつき 4 種類のゲージが必要になりますが、そのうちの 3 種類のゲージに 6 千ルピー(約 120 米ドル)がかかるだけでなく、収納にも 3 万ルピー(約 600 米ドル)の費用が必要になります。しかし、湾曲と歪みを測定する 4 つ目のゲージは、30 万ルピー(約 6 千米ドル)近くの費用がかかることに加え、これに含まれるゴールデンパーツは、破損しやすく、頻繁に交換する必要がありました。
さらに、各エアゲージの測定に 120 秒を要し、各部のテストプロセス全体は 8 分以上かかることがあります。製品に対する需要が拡大する Kishan では、より高速なゲージング方法を求めていました。
検索:高速検査システムの探求
Kishan Auto のマネージャー達は、2011 年 9 月に商用でドイツを訪れ、その一環でハノーバー国際見本市を見学しました。それまで 2 年以上にわたって、高速操作を実現できる検査システムを探していた同社では、見本市会場でソリューションを見つけることにあまり大きな期待を抱いていませんでした。しかし、会場を後にしようとしたときに、レニショースタンドで行われていた Equator によるコネクティングロッドのゲージングのデモが目に留まりました。この偶然の出会いが、究極的には同社の問題を解決してくれることになりました。彼らは、インドに戻ってから数日後にデモを依頼し、自社のパーツで Equator ゲージングを試してから、直ちにシステムの購入を決断しました。
ゲージングのコスト削減
Kishan Auto では、温度への対応にかける時間と能力の問題に加えて、ゲージングのコストも重要な要因でした。同社では、Equator システムに使用できる 77 種類のコネクティングロッドを特定しており、作業者は Equator システムを使用して 10 時間のシフトで 1 日あたり 500 ユニットを測定しています。
Kishan Auto が 77 の全種のコネクティングロッドに硬質ゲージングを投資していたとしたら、ゲージングコストだけで 2300 万ルピー(約 45 万米ドル)が必要でした。この上に、これらのゲージのセットアップとメンテナンスを行う技術者、保管、および運用などの費用が必要になります。
成長を続ける Kishan
Kishan は Changela 氏により 1988 年に創設されました。同社は、当初月間 2 千個のコネクティングロッド連結棒を製造していましたが、今日では毎月 360 種、最大 5 万個を製造しており、自動車、コンプレッサー、大型商用車、トラクター、船舶用機関、土木機械で世界を代表するメーカーのほとんどを顧客にしています。
Kishan は、米国、英国、ドイツ、シンガポール、イタリア、中国、ポーランド、ブラジル、オランダを含む産業先進国に製品の 90% を輸出しています。同社では、必要な公差を備えた高品質の製品で定評を取るだけでなく、魅力的な価格も武器にしています。同社工場では、60 ~ 90 日のリードタイムで、原材料からのコネクティングロッドの製造を専門に行っています。
品質第一をモットーにする Kishan Auto
Kishan は、経営陣とオペレーターのために適切な労働倫理とプロセスを実践するとともに、必要な目的を達成するために適切な装置を整備した結果として、高品質を確立しています。レニショーの Equator ゲージングシステムを導入したことで、品質が大幅に向上し、現在では、構成要素寸法の 100% 検査を短時間で簡単に実施して、すべてのパーツの 100% の品質保証ができる体制を整えています。
Changela 氏はこの点について、次のように述べています。「品質は当社にとって非常に重要で、100% の品質を達成すると共に、効率を向上して、それにより得られた経費削減を顧客に還元することを常に目指しています。Equator の導入により、このレベルアップが実現しました。」