XC-80 環境補正ユニットとセンサー
高精度なレーザー測定のための、XC-80 環境補正ユニットによる自動環境補正
環境が変化しても正確なレーザー測定を実現
温度、気圧、相対湿度が変化すると、レーザービームの波長に影響が出ます。
正確に機械を校正するうえで精密測定が欠かせませんが、そこで重要な役割を果たすのが XC-80 環境補正ユニットです。環境の変化で生じる測定誤差を効果的に低減します。
環境補正ユニットとは
XC-80 のような環境補正ユニットは、気温や気圧、相対湿度の変化を検知し、空気屈折率を算出します。
その後、レーザーの出力が自動調整され、レーザーの波長変化が補正されます。自動システムは、ユーザーが介在する必要がないこと、補正の更新が頻繁に行われることがメリットです。
環境補正ユニットの必要性
XC-80 環境補正ユニットは、XL-80 レーザーシステムや XM-60/XM-600 マルチアクシスキャリブレータを使った直線軸測定の精度を左右する重要な機器です。温度、気圧、相対湿度が変化すると、レーザービームの波長と測定値に影響が出ます。
XC-80 環境補正ユニット独自の「インテリジェントなセンサー」が気温、気圧そして相対湿度を正確に測定し、その測定値をもとに XC-80 環境補正ユニット側がレーザー波長を調整し、温度などの変化から生じる測定誤差を低減します。
主なメリット
高精度
センサーの測定値をもとにレーザー波長が調整されます。
インテリジェントなセンサー
精密センサーが気温、気圧、相対湿度を効果的に測定します。
自動システム
ユーザーが操作する必要がないため、作業が簡単で、ヒューマンエラーも減ります。
柔軟なセットアップ
マグネットと 5m 長のケーブルにより、容易な取回しが可能です。
XC-80 環境補正ユニットの特長
高精度を確保するには、レーザー波長の補正が不可欠で、その役割を担うのが XC-80 環境補正ユニットです。
補正がいかに重要かについては、干渉法についてをご覧ください。
均一な補正 - XC-80 とそのセンサーには、動作環境条件の全範囲において均一かつ極めて正確な測定結果を確保できる設計が施されています。
センサーの高頻度更新 - 更新頻度は数秒に 1 回で、自動です。また、XC-80 本体にある LED でその状態を確認できます。
USB 内蔵 - USB 接続ポート内蔵で、PC 用インターフェースや別電源の用意は不要です (USB から電源が供給されます)。
軽量 - XC-80 の重量は 490g で XL-80 と合わせても 3kg を少し超える程度です (接続ケーブル、XL-80 用電源およびセンサー込み)。
インテリジェントな気温センサーと物体温度センサー - 内蔵のマイクロプロセッサがセンサーの出力を解析、処理してから、XC-80 環境補正ユニットにデータを送信します。そのため測定が安定します。このような構造のため、XC-80 はサイズが抑えられており、精度に影響を与えずにセンサー交換ができるようになっています。
XC-80 環境補正ユニットには 3 個まで物体温度センサーを取り付けられるため、位置決め測定を標準物体温度の 20℃に標準化できます。
汎用性に優れたセンサーケーブル - 標準の 5m センサーケーブルは着脱可能で簡単に交換できます。また、大型の機械ではケーブル同士をつなげて延長できます。
レニショーでは、モーションシステムのパフォーマンス向上のためのキャリブレーション製品を、各種ご用意しております。
補足資料
- カタログ: パンフレット - XL-80 レーザーシステム
- Application note: XL-80 laser system spares list [en]
- White paper: Environmental compensation of linear laser interferometer readings [en]
- Application note: Effect of environmental compensation errors on measurement accuracy [en]
- Data sheet: Traceability chart: RCU10, XC-80, RLE and HS20 [en]
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