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PAT バイオプロセス観察用 Virsa™ ファイバーラマン装置

Virsa ファイバーラマン装置には、生物医薬品生産における PAT 用の専用光学部品が搭載されています。化学分析に応用できる高速かつ非侵襲な技術であるラマン分光。高速液体クロマトグラフィのようなオフラインの品質保証技術への依存度が減るため、上流工程でも下流工程でも歩留まりの向上と作業時間短縮の効果がラマン分光には期待できます。

PAT のためのリアルタイム化学分析

アメリカ食品医薬品局の医薬品メーカーのための PAT により、Quality by Design (設計による品質) といった考え方が主流になりつつあります。製造プロセス全体における品質確保を目的とした考え方です。生物医薬品の Critical Quality Attributes (重要品質特性) に影響する重要なプロセスの要素を把握し、制御するうえで役に立つのがリアルタイムの化学分析です。

バイオプロセスは本質的に複雑なため、複数のバイオリアクタから一貫した力価や収率を得るのは簡単ではありません。その不確実さ故に、化学反応にかかる時間が非常に長くなり、コストが増大してしまうことも少なくありません。それに対し Virsa ファイバーラマン装置なら、PAT ガイドラインに沿ってリアクタ内の代謝体の濃度を継続的にモニタリングでき、バイオプロセスを容易に制御し、終了させることができるため、力価発現とバイオプロセス収量を最適化し、コストを節約できます。

Virsa の実際の動作

Virsa は分析要件に応じてカスタマイズ可能な装置です。また、お客様のサンプルを用いたデモを承ります。

問合せ

 

バイオプロセスにラマン分光を用いるメリット

Virsa ファイバーラマン装置では、固体や液体、懸濁液/スラリーの非破壊的ラマン測定が可能です。ラマン分光なら、グルコースや乳酸塩などの水性の細胞培養培地成分の濃度を正確に測定したり、結晶構造 (多形) を区別したりできます。培養培地内の複数の反応物、生成物、不純物の化学特性と構造を同時に分析できます。

製造におけるバイオプロセスモニタリング

Virsa は、分析対象と代謝物の濃度をリアルタイムで連続的にインライン監視するように設計されている装置です。ラマン分光は非破壊的で生体システムに干渉しないため、連続的に監視しても反応が乱れることはありません。

WiRE™ には Monitor™ モジュールが含まれています。Monitor は化学測定予測モデルを使用したバイオプロセス把握に役に立つモジュールで、必要なプロセスパラメータのデータと傾向をリアルタイムで生成できます。各データは、合格/不合格基準またはフィードバック制御ループ用のサードパーティアプリケーションに簡単に転送できます。

Virsa ファイバーラマン装置と細胞培養反応
リアルタイム反応モニタリング設定

18 時間のバッチ発酵プロセス中の反応物 (グルコース) と生成物 (エタノール) のリアルタイム反応モニタリング設定と濃度結果。

ラマン分光を使ったバイオプロセスの最適なスケールアップ

Virsa は、実験室規模の研究からフィードバック制御ループによる連続インラインプロセス製造まで、バイオプロセスプロトコルの簡単な転送を実現します。Virsa を導入することで、オンライン品質保証とリアルタイムのプロセスコントロールが可能になります。Virsa はリモートプロセス監視用に設計された、コンパクトなファイバープローブベースのラマンシステムです。使い捨てバッグや光学ウィンドウを介したバイオプロセスリアクタ内の流体の in-situ ラマン分析には、液浸プローブを使用します。

速度:

クラストップの感度で、測定時間を短縮


精度:

栄養素や代謝物の濃度、その他の主要業績評価指標 (KPI) や重要品質特性 (CQA) を測定する際に、より特異性の高い強力な予測モデルを構築します。

信頼性:

メインのレーザーが寿命で使用できなくなっても、予備のレーザーでダウンタイムを回避できます。


サポート:

レニショーのラマンチームが、現場サポートやオンラインサポートを提供します。

汎用性:

最高 2 種類のレーザー波長で幅広いサンプルに対応します。

拡張性:

小型の使い捨てバイオリアクタから本格的な連続製造まで対応できます。


品質:

外部参照を必要とせず、プローブでスペクトルを内部校正します。設置時に IQ/OQ を実施します。


21 CFR パート 11 準拠:

cGMP 環境下

Virsa ファイバーラマン装置の液浸プローブ

システムの特長

1. 各種接続、インターロック、トリガーオプション

2. 光ファイバーケーブル (5m)

3. 頑丈な本体、業界標準の 19in ラック (光学部品と電子部品はすべて筐体内に格納)

4. レーザーインジケータとコントロールキー

5. 予備レーザー (オプション)

6. SIP/CIP 対応の光学部品内蔵 PG13.5 スリーブ。バイオリアクタのサイズに応じて長さはカスタマイズ可能

バイオプロセス製造のための外部接続

WiRE からは、synTQ や SIMCA®などのサードパーティ製データ分析管理ソフトウェアに対応したデータを出力できます。OPC-UA により、生産環境下のプロセスコントロールシステムと Virsa ファイバーラマン装置を統合することができます。

また、ラマン測定の制御は、シンプルな電子ハードウェアによるトリガーや、Python™LabView™ で行うことができます。

世界各地へのラマンサポート

レニショーのラマン装置は数多くの研究施設や製造設備で導入されており、さまざまな産業 QA/QC 要件を理解したレニショーエンジニアが、お客様をいつでもサポートいたします。

Python および Python のロゴは、Python Software Foundation の商標または登録商標です。Renishaw plc は許可を得て使用しています。

LabView は National Instruments 社の商標です。Renishaw plc または Renishaw plc が提供するソフトウェアプログラム、製品もしくはサービスは、National Instruments 社と提携しておらず、保証または出資もされていません。