CNC メンテナンス会社にとって運用に不可欠なボールバー
かつて Mazak で技術を積んだデイヴ・ウィグモア氏が経営する CNC メンテナンスサービス会社では、ボールバーを運用に不可欠な要素と考えています。レニショーが QC20-W ボールバーシステムを開発したときには、英国において最初のユーザーとなることを志願しました。
1992 年からメンテナンス会社 Wigmore CNC を経営するデイヴ・ウィグモア氏は、CNC 市場に精通しています。何年にもわたり、レニショー QC10 ボールバーを使用して機械性能の試験を行ってきたウィグモア氏は、長い間ケーブルに改善の余地があると感じていました。「現在のワイヤレスシステムになってようやく、誰かがケーブルを引っかけてテスト中にボールバーを倒すことや、ケーブルの巻取りを心配しなくても済んでいます。今では、より意欲をもって簡単に機械をテストするようになりました。些細なことでしたが準備も要らず、より速くセットアップできます。」
実際に英国で最初に QC20-W ボールバーを受け取ったウィグモア氏は、次のように話します。「Bluetooth® ワイヤレス技術を搭載した QC10 ボールバーのワイヤレスバージョンの発売の話を小耳にはさんでから、すぐにレニショーに連絡して QC20-W ボールバーを提供してもらうよう頼みました。長年にわたって毎日 QC10 ボールバーを使用してきた当社では、ボールバーのおかげで他の CNC メンテナンス会社に勝るサービスを提供しています。事業の大部分を占める航空宇宙産業に不可欠なサービスを提供する上で、ボールバーは独立したトレーサブルな測定手段を提供してくれます。
CNC 工作機械のメンテナンスに真剣に取り組む場合、QC20-W ボールバーは工作機械のサービスの重要なツールとなるもので、事前に対応策を取ることによって、将来的に多額の損失につながる大掛かりな修理を回避することができるでしょう。
Wigmore CNC（英国）
「私は常にボールバーテストを 3 回実施し、各チェックごとに 2 平面をテストして X、Y、Z 軸で機械の性能を確認しており、最大 23 種類の機械誤差を完全に分析できます。QC10 で常に行ってきたこの手順は、新しい QC20-W ボールバーでもまったく同じ手段で行うことができます。その後は必ず、レニショーから提供されたステッカーを使って、機械にテスト結果を貼り付けています。このシンプルな目印ですが、機械がテスト済みで、部品の製造に適した状態であることを明確に示すことができます。このように機械を万全の体制に整えることで、客先では工具や治具、プログラミングだけを考えればいいようになります。」
QC20-W に搭載された新しい Ballbar 20 ソフトウェアは、Ballbar 5 ソフトウェアとの互換性を備えているため、Ballbar 5 で取得したデータを新しい QC20-W のデータと比較することができます。この機能は多くの企業にとって非常に重要で、QC10 ボールバーで何カ月または何年かにわたって蓄積された履歴データを 新しいデータと比較できるようになります。
ウィグモア氏は QC20-W ボールバーを使用して、機械構造の歪みなどにより引き起こされる機械の位置合わせ誤差を含む、様々な原因の誤差を検出しています。ソフトウェアでは QC20-W データを分析して、ボールネジのプリロードの損失など、通常は検出できない機械誤差を検出するため、後の段階で多額の費用をかけてボールネジを交換するのではなく、現時点で修理を行うことができます。ウィグモア氏は「CNC 工作機械のメンテナンスに真剣に取り組む場合、QC20-W ボールバーは工作機械サービスの重要なツールとなるもので、事前に対応策を取ることによって、将来的に多額の損失につながる大掛かりな修理を回避することができる」と確信しています。
