機械製造用アライメントレーザー
アライメントレーザーとは
工作機械や精密ステージ、半導体製造装置などの製造や修理時に、各コンポーネントのアライメントをレーザーを用いて行うための精密ツールです。測定対象の装置や機械のパフォーマンス最適化を目的としたツールであり、高精度測定、測定結果のデジタル出力、リアルタイム調整、といった特徴があります。
年々、機械のアライメント工程を効率化するためのツールの需要が高まっています。
XK10 アライメントレーザーは直線軸と回転軸両方のアライメントを実施できるデジタルシステムで、従来的な手測定に取って代わることができます。機械製造やメンテナンス、修理にかかる時間を大幅に削減できます。
アライメントレーザーのメリット
工作機械は、製造時に精度を測定して品質を確保する必要があります。機械が完成してから見つかった誤差は修正が簡単ではありませんが、製造時にアライメントをチェックすることで誤差を完成前に見つけて容易に修正することができます。また、現場での点検時やメンテナンス時、衝突後といった各場面で、規定のアライメントチェックを行うことも効果的です。
XK10 アライメントレーザーは、ダイヤルゲージやオートコリメータなどに代わる汎用性に富んだシステムです。短い時間で、リニアレールの真直度や直角度、平面度、平行度、水平度、そして回転軸の主軸方向や同軸度を測定できます。
測定結果は、XK10 での作業に使う専用タブレットにデジタル保存し、レポートを作成できます。また、手書き時にありがちな人為的なミスも低減できます。
主なメリット
簡単操作
熟練スタッフでなくても作業が可能です。
多角的
回転軸や主軸も測定できます。
リアルタイムデータ表示
測定データはリアルタイム表示されるため、測定しながら調整といったことが可能です。
詳細結果
CARTO の Explore を使うことで、真直度や平行度の解析が可能です。
XK10 のリファレンスマウントがあることで、リニアガイドレールがなくても、機械の幾何誤差を正確に測定して、記録に残せます。これは非常に重要なことです。評価の時間が短くなっただけでなく、いろいろな重要データをより深く考察できるようになりました。ひいては、測定結果の精度や繰り返し精度をさらに向上することになります。
Mazak Europe (英国)
ケーススタディを見るシステム概要
XK10 での測定で主にレーザー光源として使用するのがラウンチユニットです。直線軸の幾何精度測定にはラウンチユニットと M ユニットを使用します。最大測定距離は 30m です。S ユニットと M ユニットには発信部と受光部が組み込まれています。測定項目に応じてさまざまな構成にセットアップして使用します。
XK10 システムには、測定の精度と繰り返し精度を向上するために設計された、工作機械用フィクスチャキットが付属します。測定や記録は XK10 タブレットを使用します。充電式で、30 時間の連続作業が可能です。
CARTO Explore を使って真直度と平行度のレポートを生成できます。機械アライメントの確認や補正に活用できます。
また、製品のパフォーマンスを引き出すためのキャリブレーショントレーニングも提供しております。
主な特徴
幅広い測定項目に対応 - システム単体でさまざまな工作機械タイプの各種測定をカバー。
自動解析 - 測定結果はその場で表示。.xml ファイルや CARTO へのエクスポートも可能。
直感的操作可能なインターフェース - セットアップや測定を短時間で簡単に実施可能。最新バージョンについては、キャリブレーションソフトウェアのダウンロードをご覧ください。
ワイヤレス通信 - ケーブルレスで、セットアップや測定の自由度拡大。
簡単取付け - 高精度かつ高い繰り返し精度の測定結果を取得可能。またセットアップ時間も短縮。
回転ヘッド – グリッドポイントで、平面度測定のレーザー照射ポイントを簡単に調整可能。
XK10 平行度キット
XK10 平行度キットは、平行度測定のために必要な、追加アクセサリです。ラウンチユニットを動かさずに、2 軸間の平行度を測定できるようになります。
精度 - レーザービームの 90°偏向。多彩な調整が可能なため、アライメントを簡単に行えます。
ラウンチユニットを取り付けるスペースがない機械でも、オプションの XK10 三脚マウントキットを使って測定できます。
真直度測定
XK10 アライメントレーザーシステムで、軸の水平方向および垂直方向の真直度を測定します。
機械製造中における、ステージやガイドの取付け時のアライメント調整に使用します。
主軸方向測定
主軸またはチャックが向いている角度を測定します。
360°全周にわたって主軸やチャックが同一方向を向いているかを確認できます。対象となる主軸やチャックに制限はありません。
レニショーでは、モーションシステムのパフォーマンス向上のためのキャリブレーション製品を、各種ご用意しております。
FAQ
XK10 の測定範囲はどれぐらいですか。
ラウンチユニットと M ユニットを使用した場合で 30m です。M ユニットと S ユニットを組み合わせた場合は 20m です。
XK10 アライメントレーザーの推奨校正間隔はどの程度ですか。
「通常の」環境で使用した場合は 2 年です。詳細については、キャリブレーションのサービス、修理、再校正をご覧ください。