inVia™ コンフォーカルラマンマイクロスコープ
卓越した性能を誇り、最短の時間で最高のデータを取得する、究極の研究グレード共焦点ラマンマイクロスコープ
シンプル操作で、難易度の高い実験でも優れたパフォーマンスを発揮し、信頼できる結果を取得できます。離れた複数のポイントから、詳細なケミカルイメージと明確なデータの生成が可能です。その柔軟性の高さから、inVia は世界中の科学者やエンジニアから高い信頼をいただいています。
特徴
inVia は研究グレードのマイクロスコープに、高性能のラマン分光装置を融合したシステムです。シンプルな操作性ながら、高い信号スループットと波数分解能および安定性などの優れたパフォーマンスを備え、難しい測定においても信頼できる結果を実現します。
inVia の高効率な光学設計により、微量物質からでも、最高のラマンデータを得ることができます。個別のポイントからの簡単かつ確実で明確なデータ、豊富な情報を併せ持つケミカルイメージングを取得したい場合には、inVia が理想的です。
詳細については、inVia のパンフレットをダウンロードしてご覧ください。
速度と感度
感度が高ければ、微弱なラマン信号でも観察が可能です。また微量なサンプル、単層、弱い散乱光などでも短時間で分析が可能です。無収差の on-axis 光学系を採用することで、高い光学的効率と優れた迷光除去率で比類ない感度を達成しています。
高い空間分解能
非常に高いレベルの共焦点性 (測定対象ポイント外の領域からの信号を排除する能力) を実現する光学設計を実装しています。そのため、高い安定性と、光の回折限界に限りなく近い空間分解能を達成しています。
高いスペクトルパフォーマンス
0.5cm-1 より狭いスペクトル形状の分解にも対応しているため、近接したラマンバンドを区別したり、薬剤の結晶多形などの性質が非常に似通った物質でも判別したりできます。また、安定性が高いため、ごくわずかなラマンバンドのずれ (0.02cm-1 程度) でもモニタリング可能です。
極めて高い安定性
特殊設計のハニカムベースプレートにより、inVia の顕微鏡、レーザーが所定の位置に固定され、光学テーブルや防振テーブルがなくても非常に安定します。重要な可動部品にはレニショー製エンコーダが取り付けられているため、正確な位置決めが可能になっています。
スペクトルのフレキシビリティ
inVia は、特殊サンプルの分析に対して理想的な仕様になるように構成することができます。複数レーザーを自動切替えすることも可能です。励起レーザー波長を素早く切り替えて、最適な構成であらゆるサンプルから信頼性の高いデータを取得できます。
サンプリングのフレキシビリティ
inVia は、直立、倒立、オープンフレームの研究グレードの顕微鏡だけでなく、長距離の遠隔分析に最適な光ファイバープローブにも対応しています。また、多様な対物レンズや環境セルに対応しているため、さまざまな環境条件でのサンプル分析が可能です。
追加オプション
導入事例
ラマン分光の導入事例
化学的な特徴や構造の特徴把握にラマン分光を活用する研究所が増えています。ラマン分光は非破壊かつ非接触の手法なため、幅広いサンプルに活用できるからです。ラマン分光の活用例についてご覧ください。
システムの特徴とアクセサリ
レニショーのラマンシステムには、動作の高速化や自動化のためのさまざまな特許取得済みの機能が搭載されています。システムの機能やコンポーネント、アクセサリについてご覧ください。
LiveTrack によるリアルタイムフォーカス
inVia は、LiveTrack™ フォーカストラッキングテクノロジーを活用して、凹凸の大きいサンプルでもスペクトルや形状の情報を正確かつ繰り返し再現性良く測定します。プレスキャンをしなくても、平坦でない面や、曲面、凹凸面の 3D イメージを作成します。具体例については、動画をご覧ください。
LiveTrack テクノロジーマクロサンプリングキットで液体や気体のサンプルを簡単に解析
バイアルやキュベット内の液体や気体のサンプルを簡単に解析するためのマクロサンプリングキットをご用意しております。取付けもラマン測定も簡単に行えます。
仕様
inVia には、フルオートメーションとフォーカストラッキングテクノロジーを備えたフラッグシップモデルの inVia Qontor、エントリモデルの inVia Basis など 3 種類のモデルを用意しています。パラメータ | 値 | |
波長範囲 | 200nm~2200nm | |
対応レーザー | 229nm~1064nm | |
波数分解能 | 0.3cm-1 (FWHM) | 通常必要な最高水準: 1cm-1 |
安定性 | <±0.01cm-1 | 繰り返し測定後にカーブフィットし、Si 520cm-1 バンドの中心周波数の変化。波数分解能 1cm-1 以上にて |
低波数カットオフ | 5cm-1 | 通常必要な最低水準: 100cm-1 |
高波数カットオフ | 30,000cm-1 | 標準: 4,000cm-1 |
空間分解能 (横方向) | 0.25µm | 標準: 1µm |
空間分解能 (縦方向) | <1µm | 標準: <2µm。対物レンズとレーザーに依存 |
検出器サイズ (標準) | 1024 ピクセル×256 ピクセル | 他のサイズもオプションで対応可能 |
検出器の動作時温度 | -70℃ | |
レイリーフィルタ | 無制限 | 自動マウントに最大 4 個のフィルタを使用可。ユーザーによる切替えが可能なキネマティックマウントにより、フィルタセットを無制限に追加可能 |
レーザー数 | 無制限 | 標準は 1 基。4 基を超えるレーザーは光学テーブルに要設置。 |
Windows PC による制御 | 最新スペックの Windows® PC | PC ワークステーション、モニタ、キーボード、トラックボール含む |
供給電圧 | AC110V~AC240V、+10% -15% | |
供給周波数 | 50Hz または 60Hz | |
平均消費電力 (分光装置) | 150W | |
奥行 (デュアルレーザーシステム) | 930mm | デュアルレーザーのベースプレート |
奥行 (トリプルレーザーシステム) | 1116mm | トリプルレーザーのベースプレート |
奥行 (コンパクト) | 610mm | 最大レーザー数 3 (レーザータイプに依存) |
平均質量 (レーザーを除く) | 90kg |
サンプルの観察 | inVia Basis | inVia Reflex | inVia Qontor |
ステレオ観察 (双眼接眼レンズ) | ■ | ▲ | ▲ |
メモリ保存および自動収集後表示 | - | ▲ | ▲ |
ソフトウェアによる顕微鏡制御 | - | ▲ | ▲ |
白色光/ラマンの自動切替え | - | ▲ | ▲ |
データを含めた自動白色光イメージ保存 | - | ▲ | ▲ |
白色光とレーザービデオの同時表示 | - | ▲ | ▲ |
白色光オートフォーカス (LiveTrack) | - | - | ▲ |
ラマンデータ収集 | inVia Basis | inVia Reflex | inVia Qontor |
自動測定キューイング | ▲ | ▲ | ▲ |
自動フォーカストラッキング (LiveTrack) | - | - | ▲ |
アライメント調整および性能チェック | inVia Basis | inVia Reflex | inVia Qontor |
内蔵ネオン波長キャリブレーション光源 | - | ▲ | ▲ |
自動キャリブレーションの内蔵参照基準 | - | ▲ | ▲ |
自動ラマンキャリブレーション補正 (クイックキャリブレーション) | ▲ | ▲ | ▲ |
レーザーの自動アライメント調整 | ▲ | ▲ | ▲ |
ラマン信号の自動アライメント調整 | ▲ | ▲ | ▲ |
パフォーマンスチェック | - | ▲ | ▲ |
凡例
- 利用不可 | ■ オプション | ▲ 標準装備 |