摩耗した機械に新しい息吹を

Spirax Sarco UK は、新しい専用設備への移転に伴い、ハイエンドマシニングセンターの幾何学偏差をチェックするために、レニショーの QC20-W ワイヤレスボールバーに投資を行いました。この移転は、Spirax の 3 拠点の製造設備をグロスタシャー州チェルトナムの設備に統合するための、総額 3000 万ポンドをかけた「プロジェクトユニティ」の一環で行われたものです。

Spirax Sarco の新製造拠点では、森精機の MH50 と HG630 平行フライス盤を使用して、BSA ベローズ弁を同社のかんばん方式によって決められたバッチサイズで製造しています。しかし、移転前には機械がフレキシブル生産システム（FMS）に統合され、「16 年間にわたって非常に過酷な稼動を強いられてきました」と Spirax の製造エンジニア、Richard Morris 氏は説明します。

Spirax の幹部は、FMS を分解して機械を移動する前に、機械を移動する価値があることを確認するために、機械の切削精度がいまだに高いかどうかをチェックし、精度が満たない場合は、交換の必要なパーツを点検することを望んでいました。機械を移動する価値があると認められた場合でも、移転先に設置した時点で、幾何学偏差、ボールネジの精度とバックラッシュをチェックすることを望んでいました。

Morris 氏は次のように説明します。「当初、幾何学偏差をチェックするためにレーザートラッキングデバイスの購入を検討していましたが、レニショーのボールバーははるかに値段が安いのに、計画していたすべてのチェックを実施できることがわかりました。」

Spirax Sarco は、スチームと工業用流体の制御と効率的活用を行うための高品質製品の製造において世界をリードしています。同社の BSA 弁 のベローズ密閉設計は、軸のシール漏れを完全に排除することで、非常に厳格な国際排気基準を確実に満たしています。Morris 氏は次のように説明します。「航空機の移動パーツを製作しているわけではないので、ミクロン単位の精度を追求する必要はありません。しかし私たちの業界では非常に厳格な品質基準が定められています。工場から出荷されたパーツは直接組み立てに回されるため、寸法が許容範囲外の場合は、製造工程で遅延が発生します。」

レニショーの QC20-W ボールバーシステムは、Spirax Sarco のような工作機械のユーザーに優れたパフォーマンスと運用メリットを提供します。Bluetooth® ワイヤレス技術を使用しているため、ケーブル取り扱いの問題がなく、機械ドアを閉じた状態で操作でき、システム損傷の可能性も低減されます。さらに、最近改良されたレニショーのハードウェアおよびソフトウェアにより、党パーシャルアーク媒（220°）テストが可能です。これにより、改良された Z 軸テスト（専用の固定具が不要）、軸のストロークに制限があるテスト（フライス盤の Z 軸や旋盤の X 軸）、1 度のセットアップから行う三面のテストなど柔軟に実施することができます。